気を付けましょう

まずは健保から脱退。前月中に書類を出すこと!

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    2022年の健康保険法の改正で、「申し出による脱退」が可能に。

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    4月1日に国保に移りたければ、3月中の申し出が必要!

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    そうしていないと、ひと月分は健保の保険料を支払うことに・・・

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    保険料未納となるのを待つ手もあるが・・・

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    手続きにお困りの際は、Work-Books/西澤社労士事務所まで。


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健康保険の任意継続被保険者制度(以下、任継)は、退職後の医療保険として最大2年間加入できる制度ですが、実務上、2年目を迎えるタイミングで国民健康保険(以下、国保)への切り替えを検討される方は非常に多くいらっしゃいます。



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任継の保険料は退職時の給与に基づき概ね固定されますが、国保の保険料は前年の所得(退職後の無職期間や減収分)が反映されるため、2年目から逆転現象が起きることが多いためです。

今回、まさにこの「1年経過後の切り替え」のケースに直面しました。二つの制度をまたぐので、国保側の手続きと健保側の手続きの「はざま」を正しく把握しておかないと、スムーズな移行ができず、若干ややこしくなります。実務的な備忘を兼ねて整理しておきます。


1. 今回の前提条件

  • 現在の加入状況: 協会けんぽ(任意継続)
  • 資格取得日: 2025年4月1日
  • 納付状況: 1年分(2026年3月分まで)を前納済み
  • 状況の変化: 所得減により、2026年4月からは国保の方が安くなる見込み

この状況で、「2026年3月31日をもって任継を終了し、4月1日から国保へ加入したい」という手続きを想定しています。


2. 自治体窓口の回答と、制度上の「正論」

まず、国保の窓口(市区町村)へ確認に行くと、次のような回答を得ることになります。

「お手続きは4月1日以降にお越しください。その際、任意継続の『資格喪失証明書』が必要です。詳しくは、加入されている健康保険の窓口(協会か健保組合)に確認してください。」

この案内は、自治体の実務として非の打ち所がないほど正しい対応です。国民健康保険法において、他の公的医療保険に加入している間は国保に加入できないため、「前の保険を確実に脱退したこと」を確認してからでないと受理できないからです。

しかし、ここにはちょっとしたトラップがありました。 「国保に入る」手続きに備えるためには、その前に「健保を抜ける」手続きを3月中にしておかなければならない、という点です。3月中に健康保険の窓口に行っていればよかったのですが、「手続きは4月以降」という言葉をそのまま信じてしまい、それを怠っていました。


3. 任意脱退のルールと「翌月1日」の原則

2022年1月1日の健康保険法改正により、任意継続は「本人の申し出による脱退(任意脱退)」が可能になりました。それまでは原則として途中脱退ができず、「就職」か「保険料の未納」を待つしかなかったのですが、「自分で辞めたいと申し出て脱退する」ということができるようになったわけです。

法律には次のように書かれています。

 

「第三十八条 任意継続被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日から、その資格を喪失する。(中略)

七.任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申出が受理された日の属する月の末日が到来したとき。」

 

このルールを今回のケースに当てはめると、以下のようになります。

  • 3月中に申し出が受理された場合: 4月1日に資格を喪失する。
  • 4月に入ってから申し出た場合: 5月1日に資格を喪失する。

つまり、自治体窓口の「4月以降に来てください」という言葉を受けて、4月に入ってから健保側へ脱退の連絡を入れると、法的には5月1日の喪失となります。結果として、4月分は「任継」の保険料が発生し、国保への切り替えは5月まで持ち越されることになります。

健保組合から送付される資格喪失申出書の用紙にも、この「翌月1日喪失」のルールが明記されています。その説明をしっかり読んでいればよかったのですが・・


4. バックアップとしての「未納による資格喪失」

ただし、3月中の手続きを失念してしまった場合でも、事実上は問題ありません。

任継の保険料には「納付期日(毎月10日)までに納付がない場合、その翌日に資格を喪失する」という規定があります。このルールも改正後も変わらず維持されています。

例えば、前納期間が切れた後の4月分の保険料を支払わずに10日を過ぎると、自動的に4月11日付で資格を喪失します。逆に言うと以前はこのやり方しかなかったので、わざと「未納」状態を作ることで、事実上の任意脱退をしていたわけです。。


5. 実務上の選択肢

実務としては、次の3つの方法から選択することになります。

 

① 一番いいのは、前月から計画的に任意脱退の届を出しておくこと

3月中に健保側へ「資格喪失届」を提出し、4月1日付の喪失を確定させておく。これにより、4月早々に自治体から「喪失確認書」の提示を求められても、速やかに対応が可能になります。

 

② それを忘れた場合は、「未納」による資格喪失を待ち、それを踏まえて国保に入る

納期限が近づくと、協会けんぽから納付書が届きます。前納の場合はその期間が始まる前月末日、毎月払いの場合は翌月10日が納期限です。それを過ぎると、「未納状態」となります。3月末日で喪失したくて前納を見送った場合は、4月10日までに納付していないと「未納」となり、その翌日に資格喪失となります。4月分を支払っていないので、国保に移った場合は4月分からは国保に保険料を支払うことになります。

 

③4月に入ってしまって、「資格喪失届」を出す→あえて高い保険料を4月分だけ健保に払うことになる

「未納」という言葉がいやだなと感じられる方は、あえて4月は健保に残り、高めの保険料を支払うことで、正式に任意脱退するという手もあります。ひと月だけですが、思っていたのと違う保険料負担が発生することになります。

 

 

以上、実務メモでした。


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